今日の言葉。
“イラストを描くのがえらいとは思ってない。
だけど空白をただ埋めるためだけのイラストは描きたくない。”
何となく頷いてしまう。私も“ただもの珍しいから”というだけで琵琶を弾きたくない。
そのイラストレーターの方と照らし合わせるのはおこがましいが…。
いろんな人に聴いて欲しいと思うけど、最近たまに難しい場面に出会う。
気軽さと、ちゃんと聴いて欲しいのと、どちらも大事だけどなぁ。

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ライヴという程のものではないが、今回で4回目になる。
早く準備をしなければと思いつつ、あっという間にあと2週間あまり。
結局焦っている。私が今できる琵琶語りは合戦ものが多く、当然登場人物も武将など男性なのだ。
合戦ものは迫力があっていいけど、女性が主人公のお話を語ってみたいなぁ。
私は常日頃そう思っていた。そこで…、義経が愛したという女性“静”である。
どんなカタチでも“静”が琵琶でできたらっ!ある意味私の夢は叶う。
お恥ずかしながら私は、むかーし見たテレビドラマの影響で悲劇のヒロインである静に憧れていた。
自分の心の中にある静像をカタチにしたい。
にしては、時間が……。
ライヴは11月12日なのである。

今日はお稽古日。
先日いただいた琵琶を師匠にみてもらおうと思い持っていった。
そうなのだ、琵琶をいただいたのだ!
本人もびっくりだが琵琶がもう一面欲しいなぁ、と思っていた矢先だった。

その日私は、芸工展の宣伝にと音羽屋の人力車の上で琵琶を弾いていた。
するとキャップを被ったおじいさんが近付いてきて、「それ琵琶でしょ?家にもあるんだよね。」
と声をかけてきた。何でもお父さんが琵琶を弾いてたらしい。
私が思わず、「いいなぁ、欲しいなぁ。」と言うとおじいさんは、
「いいよ、あげるよ。これから家に取りにおいで。」と近くに止めてあった車を指さしたのだ。

えぇーっ!?いいんですか、本当に?何度も聞き返した私だった。
これぞ谷中マジック!!
おじいさんのご自宅には、琵琶を持つお母様の写真も飾られていた。
極身近に琵琶があって、当たり前のように嗜んでいらっしゃったのだろうか?
凛として美しい姿だった。
そして琵琶は仏壇の横に大切に置かれていた。
何十年も前の物とは思えないほど、きれいで壊れた所も見当たらない。
大事にしてきたおじいさんの思い……、私に受け止めきれるだろうか?
その思いに答えられるようがんばります、と仏壇に手を合わせた。

こうしてこの琵琶は我が家の一員になった。
ただ……。同じ琵琶でもこれは筑前琵琶である。
実は私がやっているのは薩摩琵琶で、私の撥は基本的にはこの琵琶に使えない。
おじいさんにこの筑前琵琶の演奏を聞いてもらうのには、少し時間がかかりそうである。
うーん、勉強勉強!
それぞれの琵琶の良さを楽しめるようになりたいものだ。
琵琶の種類などについては、また追々……。

プロフィール

manabiwa812

Author:manabiwa812
川嶋信子 (薩摩琵琶/鶴田流)

桐朋学園大学 芸術学部演劇科卒業。
役者として数多くの舞台に出演し、CMなどでも活躍
その後、薩摩琵琶を鶴田流・岩佐鶴丈に師事。

寺社、仏閣、ホテルやイベント会場、学校、平家ゆかりの地など
各所で琵琶の魅力を伝えている。
他にも無声映画に楽師としての参加や琵琶2人のユニット「谷中琵琶Style」や
琵琶と講談の会「bi-dan」を企画するなど精力的に演奏活動を行っている。
また毎月、1日体験教室【まなびわ】を開講し
「楽しく琵琶を学べる」と好評を得ている。

第53回琵琶楽コンクール第二位入賞
邦楽オーデション合格
NHK FM「邦楽のひととき」出演

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